お待ちかね!苦楽園神社ビフォーアフターです。
剪定前、全体の緑量が多いことと、ちらほら目に映る黄色い葉っぱの影響で荒れているよな印象を受けていました。
今回のテーマはそれぞれの木々の役割をはっきりとさせることでした。黄葉している木はイヌビワやアカメガㇱワなど生命力の強い雑木で、これらの木は苦楽園神社の空間において必要がないため伐採し、その他の常緑樹も然るべき手入れを行いました。
剪定後です。 見違える程明るくなり、本殿や参道がはっきりと確認できるので、ここは神社であるということが遠くからでも一目でわかります。
役割を明確にさせるということは、それぞれの樹の美しさを引き出すことです。
写真左の樹木はヤマモモという常緑広葉樹です。
一見、極度に切りすぎているように感じるかもしれませんが、このような強剪定を行ったのはヤマモモが適切な時期の剪定に耐え、萌芽力が強い造園樹木であると理解していたからです。
実際に、現在すでに幹や梢端から枝葉を伸ばし自身のコントロールを取り戻しつつあります。
真っ白い幹を持つこの姿はヤマモモではなくユーカリかな?と錯覚を覚える程、本当に美しい樹木です!
剪定作業に至るまで越木岩神社の宮司さまと何度も打ち合わせを重ねたことで、思い切った剪定ができました。
剪定後すぐは見慣れない景色でしたが、今となってはこの明るい苦楽園神社が地域に馴染んでいます。
ですが、今回の作業では未だ北側のスギは剪定しておりません。
このスギの剪定については様々な意見があり、台風被害防止のためスギを半分の高さに切り下げてほしいという意見もありますが、この木を地域の景観資源として考えると、簡単に切ると言えなくなります。
なぜなら、苦楽園二番町の原風景としてこの風景は苦楽園小学校に通う小学生や、苦楽園中学、西宮北高校の学生に大きな影響を与えていると感じるからです。
「原風景」とは個人の美意識や価値観などに大きな影響を与える深層意識を形成する幼少期や思春期の生活環境の風景や体験の全体像のことです。
この木の今後についてはまだまだ話し合いが必要で、時間をかけて決定し進んでいく所存です。
地域のシンボルとして愛される空間に苦楽園の杜を、越木岩神社さまと地域のみなさまと共に育んでいきたいです。
今後も苦楽園神社を何卒よろしくお願いいたします。
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