• 石坂 暢琢

既存樹木こそが庭の価値(ビフォーアフター)

先日の現場写真です。

四年間手入れをしていないお宅での剪定でした。

今回の記事ではビフォーアフターの比較で、剪定作業による快適な住空間への変化をみていただきたいと思います。

この写真を見て皆さんはどう感じられますか?

「伸びすぎている」と感じる方もおられると思います。(私は、木は伸びるほど植物本来の遺伝的な線が表れ、美しさが増すと考えていますので、この状態でも美しいと感じます。)

しかし、客観的に見て、この状態は隣地に越境しているので枝を詰める必要があります。

こちらのお宅は1960年代に建設された住宅で、お庭の植栽は建設時のものであるから約50年経過している植木たちなのです。非常に価値のある植木です。

価値のある樹木ですが、その木の良さを引き出せるのも剪定次第です。良い剪定をしていれば木の大きさや風格などその年数に比例して樹木は年々良くなります。

樹を生かすために枝を飛ばし、枝を抜き、詰めるのが我々庭師の剪定です。狭い空間で自然樹形の特徴を崩さずコンパクトに仕立てていきます。いくつか事例を紹介します。

剪定前

剪定後 途中経過

自然のままに枝を伸ばして支障のない植物は枯れ枝や衰弱枝、密生している枝を除く程度の剪定作業で管理します。写真右側の大きな松の木(テーダマツ)など。 (テーダマツが植栽されていることに驚き、喜んでいました。珍しいというか、よく見かける木ではありません。)

写真中央のキンモクセイなどは、長年刈り込まれ、鬱蒼としていたので枝を抜き、透かして風通しを良くして、透明感のある樹形に仕立てます。

そして、写真左側のテーダマツも先程同様、枯れ枝などのみ取り除きます。

奥に見える仕立て物の木はラカンマキと呼ばれる定番の庭園樹です。

いくつか、作業前の写真を振り返っていただけるとわかりますように、たくさんの徒長枝(勢いよく伸びている枝)が出ており、混み合い鬱蒼としている状況が伺えます。

このような仕立物は、今ある枝がすべて必要かどうか吟味しながら元ある状態に仕立て直していきます。

効率的な管理を前提とした機械刈りでは、表面をなぞるばかりで枝が混み合ってしまいますが、今回は随分と混みあっていたので、刈り込まず、各枝の不要な枝を抜き、下の枝にも光が当たるように剪定しました。

全体の仕上がりです。

随分と明るい空間になりました!ここまで明るくなると毎日木々の中で暮らすことが楽しくなりそうです!

写真両脇のテーダマツなどは50年経過した樹木ですので、植木としての価値はもちろんですが地域に長く存在してきた歴史的な価値もあります。 もし、新たに中古物件などを購入された方などは、現存する植木を必ず大事にしていただきたいです。既存樹木が庭の主役にもなるし、もし移動したい場合でも移動が可能なので、ぜひ既存樹木との共生も考えてみてください!

次回の記事では、似たような事例を紹介させていただきます。

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