• 石坂 暢琢

歴史ある寺院での剪定作業

夏の終わりを感じる心地よい風が吹き始めたこの頃です。


今年もマツの手入れをさせて頂きました。



禅宗寺院という空間性を意識し鋏を入れ仕立てていきます


臨済宗の枯山水庭園というこの場で毎年変わらない白砂青松の景を表現するためには毎年この地で成長を見続けてきた職人が鋏を入れる必要があります。


マツの剪定でもいろんなやり方があり、結局のところ出来上がりの美しい姿を見ただけでは同じように見えますが、私たちは毎年木の成長や環境の変化に合わせ、手を変え工夫し鋏を入れます。というのも木は伸びているからです。


外見だけでは芽と葉部分だけが成長しているように感じますが、木の成長は芽だけでなく枝や幹も成長しています。(もちろん地下に存在する根も成長しています。)なのでマツと聞くと鋏で枝を切る作業をイメージされがちですが、実際はノコギリを多用し、太い枝でもどんどん外していきます。


この一本だけでかなりの枝葉が落ちているのがわかります。


一つ一つの芽の集合体が群になり枝ぶりの先につく群が松の姿を形成しているので、木を見て森を見ずのように芽だけを見ていては木の全体像が見えません。




仕上がりです。


見違えるほど美しくなったマツですが、理由が二つあると感じます。

一つは、南の庭という空間性で厳しいマツの表現をするため幹や枝葉の輪郭を強調させる手入れを行ったからで、もう一つは私たちの鬼気迫る意識が木に反映されているからだと思います。


どんな家でも掃除すれば美しく清らかに感じるように、私たちはこちらのお寺での剪定作業時は極力私語は慎み、全身全霊で木の魂と対峙します。そこに迷いや油断があると厳しいマツの姿に仕上がらないからです。


人間の極限の集中力は45分が限界と言われていますが、まさしくそれを体感できる現場です。私などは、15分おきに客観視するくらいです。到底45分も持ちません。。

帰り際の写真です。龍のようにうねるマツと龍のような雲。


マツの剪定は弱い自分と出会ったり、木の美しさに出会えるので盆栽が趣味という方の気持ちがよく理解できます。


#ビフォーアフター#剪定#寺院#禅#盆栽

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